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モデライダー「多聞恵美」のKTCに興味津々 VOL.1

ラチェットの新時代を拓いた90枚歯neprosラチェットの秘密に、
私タモンが迫ります!

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究極の90枚歯ラチェットを実現した熱意にグッときた

もう4、5年前の話になると言葉を添えながらお話下さる寺嶋さんからは、熱気がひしひし伝わって来ました。すぐにでも製品の開発へ取り掛かりたい、そんな気持ちとは裏腹に世の中は世界的な経済混乱と直面し、企画は思うように進める事ができず一時中断の判断がなされたのです。その間にもライバル社のラチェットは売れてゆく・・・。新ラチェットの企画を寝かさざるをえなかった時期の思いを寺嶋さんはこう語って下さいました。

モデライダー「多聞恵美」のKTCに興味津々

「ずっと私は思っとったんですよ。やったほうがええって。ちょうど1年と少しくらい前にやっと開発が再開するまで、約2年間は完全に停まっていましたかね。その間もずっとやらないかんと思っとったんです。しかし、会社としては他の製品も開発の必要がある訳でして、会社の判断で優先的にするべきものがありました。」

うーん、オトナの事情、というやつですね。(あれ、違います?)しかしその熱意を絶やさず胸に秘め続けた寺嶋さん、36枚から90枚へと大きく歯の数が増えた事について

「それはやはり、世界ナンバーワンを目指さないといけませんので。36枚のneprosを開発した時は当時のナンバーワンが30枚だったんです。そして今回のターゲットは80枚だった。全部で360°ですから、きちんとうまく割り切れて、それでいて80枚を上回る歯の数として90枚に決まりました。」

そう話す寺嶋さんは、当初18枚だったKTCのラチェットの歯の枚数を36枚で新開発した際に、本当はもっと多くの歯数にしたかったそうです。でも、技術的に製品の質を保つ為には一気に歯の枚数を増やす事には限界があった、と。そして今回の90枚歯に関しても

「歯の枚数を増やす事は頭を大きくすればいくらでも可能ですけども、コンパクトなヘッドが求められているというのは今も変わりませんから。」

そう言葉を続けられました。

従来の製品に求められていた見た目・性能を、いくら世界一を目指すからといってないがしろにしては決してならないし、したくもない。その揺るぎない職人気質が言葉の端々からほとばしる。そしてこうも言葉を綴る。

「この機構で、このサイズでラチェットを作るなら、90枚が限界ですね。」と。

“究極”のラチェットに込められた思い。グッときましたねぇ!

モデライダー「多聞恵美」のKTCに興味津々

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